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1-3 希望の条件をイメージしておきましょう

「都心近くの人気の駅から徒歩5分以内だけど周りの環境は静かで、でも夜の帰り道が暗くなくて、広々とした1LDKか2LDKで、南向きの最上階で出来れば緑の多い公園とかが目の前に広がってたらいいな…、それからバルコニーでガーデニングが楽しめて、ペットも飼えて、トイレバスはもちろん独立で、24時間セキュリティー付、築5年以内で、家賃管理費・敷地内駐車場代込みで5万円以内の物件を希望します!」

「 ……。」

お部屋探しにあたって大切なことは、希望の条件をしっかりイメージしておくことです。

もちろん、住まいに対する希望は誰しも色々あるものですが、ただやみくもに希望を挙げてみても、現実性がないことも多いです。

ここでいう「希望の条件をイメージしておく」とは、現実的な希望をしっかりとまとめておく、ということです。

現実的な希望とは、予算を決めることと、その他の希望条件についての優先順位を自分の中で明確にしておくことです。

一番最初に挙げたような条件の物件が本当にあれば、とても人気になることでしょう。でも、ちょっと夢のような話です。現実には、いくつかの条件のうち何かは妥協しなければならないでしょう。それが家賃なのか、エリアなのか、駅からの距離なのか、間取りや設備なのか、それは人それぞれです。

残念ながらパラダイスはないのです。でも、人それぞれに合った「快適」な住まいはあるはずです。自分の「快適」を手にするには、自分自身が何をどれくらいの優先順位で希望しているのかをはっきりさせておくことが不可欠です。

不動産会社に行く時点でこの辺のところが曖昧だと、思わぬ妥協をしてしまうことがありえます。不動産会社としては自社で物件を決めてもらいたいので、ベテランの営業マンが、あなたの希望に合った物件を探すことよりも、あなたの希望を手持ちの物件に合わせようとするかも知れません(もちろん、そんな風に考えない不動産屋さんもたくさんおられると思います)。そうでなくても、色々な物件を見ているうちに、自分が何を希望しているのかがわからなくなって、疲れ果ててしまうかも知れません。

そこで、今回は希望条件の核となるような代表的な条件をピックアップして、現実的な希望条件をまとめるお手伝いが少しでも出来ればと思います。

1. 家賃・その他の費用は最重要条件。

希望条件のうち、最も大切なのは、金銭的な条件です。家賃や管理費、また初期費用等です。

家賃は月収の1/3?

一般に月額家賃の上限は、手取り月収の1/3までが安全、と言われています。

しかし、これは色々な条件を考慮に入れない、非常にざっくりとした目安です。どれくらいの月収なのかによっても異なりますし、他にどのような支払・出費があるのかによっても異なります。

どちらかというと、平均的な収入の場合、手取り月収の1/3を超える家賃を負担すると、他の面での生活がきつくなる可能性がある、という目安として考えておいた方が無難だと思います。

部屋にはほとんど寝るために帰るだけ、という単身者の場合や、趣味や貯蓄にできるだけ多くをまわしたい、とお考えの場合は、家賃を出来るだけ抑える方向で検討されるでしょうし、一方で新婚やDINKSで、あるいは一人暮らしでも、自宅で過ごす時間を何より大切にしたい、と考える場合は多少多めの費用を住居に充てても良いと考えることもあるでしょう。これは人それぞれです。

ただ、賃貸住宅を借りるために、過重な負担を家計にかけるのは止めた方が良いでしょう。他のものは工夫次第で節約できるとしても、一度決まった家賃は引越ししない限り、月々決まっているその額を払い続けなければなりません。慎重に家計への負担を考慮して、予算の上限額を決めましょう。

また、月々の支払いには家賃だけではなく、管理費(共益費)や駐車場代なども含まれます。これらの負担についても合計して上限額を考えることが必要です。

費用はトータルで考えたい。但し、やはり月々の支払い額は非常に重要。

尚、賃貸借契約を締結する際にかかるいくつかの費用(別記事で詳述する予定です)についても考慮する必要はあります。敷金・礼金・仲介手数料や物件によっては、火災保険料(通常1年分)・家賃保証料(通常1年分)・鍵交換費用・更新料(2年に1度、更新料のない物件も多い)など、月額家賃以外にかかる費用も含めてトータルに金銭的負担を考えます。

少し乱暴ですが、2年単位で比較したとして、初期費用や保険料その他の費用で40万円・月額賃料(管理費込)6万円の物件と、初期費用等で25.6万円、月負担額が6.6万円の物件の2年間のトータルコストは同じです。但し、2年間を越えて継続して住む場合には、後者の物件の方が、月負担額の+6千円分だけ負担が増えていくことになります。これは当たり前のことなのですが、部屋探しをしている時にはアバウトになってしまいがちです。

(初期費用のうち敷金については、預けてあるだけのお金なので退去時には返却されますが、原状回復費用等に充当されて差引された分になり額が確定しないので、ここでは単純に支払額の中に参入しています。また、もっと長い居住予定期間4年とか6年とかで比較してみるのも良いかもしれません。)

もちろん初期費用が抑えられることはとてもありがたいことです。賃料やその他の条件で気に入った物件がたまたま初期費用も安い、ということであれば非常に良い事です。しかし、上記の例でもわかるように、初期費用を抑えることができたからといって、安易に当初の予算額を越える賃料の物件に飛び付くのは危険だとも言えます。また、賃料以外費用が抑えられている分は賃料の方に含まれている、と考えるべき場合もあります(もちろん違う場合もあります)。

細かいことをウジャウジャ書きましたが、要は、月々の負担の上限を良く考えて、その場の勢いで安易にその限界を超えないようにした方が良い、ということです。

「経済的には無茶苦茶余裕ありますのよ~」という方以外にとっては、賃貸物件探しをする際の条件設定としては、家賃の上限額というのは最も大切なものなのです。

色々書きましたが、当たり前といえば当たり前ですね…。

2. 住みたい地域・エリアを決める。

どこに住みたいかを決める際、多くの方が通勤・通学等の利便性は考慮されることでしょう。

勤務先や学校への交通機関、アルバイトや遊ぶ際の繁華街へのアクセスの良さは必須の条件だと思います。車での移動が中心になる方でも、お酒を飲む時など運転できない時に電車を使うことがあるかも知れません。また、終電に遅れてタクシーで帰ることもあるかも知れません。この辺は行動パターンやライフスタイルに大きく左右されます。

また、近くにあって欲しい施設(例:コンビニやスーパー)、小中学生のお子さんがいらっしゃる場合は学区なども気になるところ。小さなお子さんがいらっしゃる場合には、保育施設や幼稚園なども重要です。

さらに、治安の良し悪しなども、やはり地域により多少異なります。

もちろん、こういった利便性だけでは語れないのが、「住みたい場所」の面白いところ。多少の不便があっても「是非住んでみたい!」と思わせる魅力を持つ街もあると思います。「日本はどこへ行っても同じ」なんて良くいいますが、街の持っている空気はやはり異なるもの。理屈では計れないのが「好きな街」「住みたい場所」というものかも知れません。

覚王山エリアにも良い面と悪い面がありますが、なんとも言えない独特の魅力があるエリアですよ(少し地域の宣伝)。

ちょっと脱線気味になりましたが、住みたい街・エリアをある程度絞って部屋探しをするのは、部屋探しを効率よく進めることにもプラスになることです。

3. その他の条件・設備など

他にも色々確認しておくべき条件はあります。賃貸物件は1つとして全く同じものはありませんので、どうしても譲れない条件なのか、あると好ましいという程度なのか、なくても構わない条件なのか、ということを確認しておくと物件選びの際のミスマッチを防ぐことが出来ると思います。

代表的な条件について並べてみます。

駅からの距離

電車・地下鉄での通勤・通学をされる場合には、駅からの距離はやはり気になるところです。出勤する早朝や、深夜の帰宅時などは駅から近い物件の恩恵を感じることでしょう。

但し、通勤・通学のトータルの所要時間で考えると、駅からの距離は遠いものの電車の乗車時間が短くて済む物件と、乗車時間は長いものの駅からの距離が近い物件のどちらが良いのかは一概には言えません。他の条件との複合でどちらが良いかは判断することになるでしょう。

また、駅から近い物件は便利な反面、商業地域に近接していて騒音等が多い場合もあります。実際の環境を確かめて、どれくらいの場所が自分にとって適正なのか確かめるのが一番ですが、不動産屋さんに聞いてみるのも良いと思います。

バス・トイレ別

一時期、ユニットバス・洗面・トイレが一つになっている、3点ユニットを使ったワンルームマンションが流行りました。現在は、バス・トイレ別の方が人気があり、これを条件に挙げる方も多いです。

その分、逆にバス・トイレ同室の物件は、現在家賃が安く設定されていることも多く、これにこだわらなければ、賃料を安く抑えることができる可能性も高くなります。

ペット相談

現にペットを飼っている方、あるいはこれから飼う予定の方にとっては、必須の条件です。かつてに比べ、ペット可・ペット相談、の物件は増えています。但し、飼うことのできるペットには制限があるのが通常です。また分譲マンションの賃貸などでは、マンションの管理規約で細かい規定がある場合も多々あります。ペットを飼う方は、申込をする前に具体的にどのようなペットを飼うのかを伝えて確認をする必要があります。

また、物件によっては、ペットを飼う場合は通常よりも敷金の額が高くなる場合や、退去時の敷金の償却率(額)を契約で決めておくという場合もあります。

2階以上

防犯や日当り、通行人からの視線等の点から、2階以上を希望される方は多いです。そのため1階は2階以上よりも賃料が安く抑えられていることも多くあります。最近、1階にだけは防犯設備(窓への防犯面面格子や防犯雨戸の設置など)をしている物件もあります。

※余談ですが、2階以上であっても、鍵のかかっていないベランダ側の窓からの侵入被害は頻発しています。外出時はもちろん就寝時等は必ず施錠しましょう。

一方、物件によっては1階の物件に専用庭のようなスペースが確保されている場合もあり、1階が特に魅力的な場合もあります。

部屋の向き(南向き?)

日当りが良いのはもちろん南向きで人気です。これは午前・午後にかけて長い時間日が当たるからです。但し、南にある時の太陽の位置は高いので、建物の構造(ベランダの広さ等)によって、実際の室内への日の入り方はそれほどでもないこともあります。また周辺環境(他の建物等)にも左右されます。また、夏は室温が高くなり易く、エアコンの電気代が高くなることもあります。

東向きは午前中、西向きは午後が明るく、ご自分の生活スタイルに合っていれば、南向きよりも満足感がある場合もあります(仕事の関係で午前中は寝ていることが多い、不在であることが多い等)。

北向きは確かに日照をあまり期待はできませんが、下手な南向き(周囲を建物で囲まれている等)に比べれば明るい場合もあります。北向きの場合は、湿気がこもりやすい場合もあるので、通気が確保しやすくなっているかはチェックすると良いと思います。

南向きが人気であるために、その他の向きの物件と賃料に差があることが多いです。そのため、生活スタイルとの関係で他の向きを選べるなら、賃料を抑えることもできるでしょう。

フローリング

生活スタイルの変化に伴って、賃貸物件もフローリングの部屋が圧倒的に多くなりました。以前は和室だった部屋も、リフォーム時にフローリングの洋室することが多いです。

かえって和室OK、という場合は割安にお部屋を借りられるかもしれませんね。

賃貸物件は勝手に模様替えすることが出来ないのですが、最近はお部屋に全くダメージを与えない模様替えの材料も色々出てきました。例えば、畳の上にはめ込みながら置いて行くタイプのフローリング材などです。これらを使えば自分好みの部屋にがらりと変えることも可能かも知れません。ただ、畳の上に何か敷く場合は、湿気によるカビ等についての配慮が必要です。

ごく稀ですが、築古の物件の中には、大家さんと相談の上であればある程度のリフォームもOK(原状回復の際リフォームを元に戻さなくても良い)という場合も無くはありません。そういう物件は多くはありませんし、費用は借主負担ということになりますが、DIYで自分好みの部屋にしてみたい、と思うふる~い戸建物件などを見つけた場合は、とりあえず交渉してみる、というのもありかも知れません。

駐車場あり

比較的駅から遠い物件や、分譲タイプのマンションの場合は、敷地内に駐車場が設けられていることが多いです。但し、駐車場に空きがあるかどうかは事前に確認しましょう。

郊外の物件などは、敷地内駐車場が非常に格安であることも多いですが、都市部ではそうとも限りません。場合によっては敷地外の近隣月極駐車場を探した方が費用を抑えられることもあります。月極駐車場になかなか空きが出ない地域もあり、空きがあっても物件から距離が離れてしまうこともあるので、この辺は賃貸物件探しの必須条件として不動産会社に伝えた方が良いでしょう。

インターネット環境

最近ではインターネット環境は必要最低条件になってきていますが、物件によっては回線の種類や、通信会社(NTT・コミュファなど)について指定されているものもあります。また、分譲タイプのマンションなどでは、マンション一括で特定の通信業者と契約しており、他の通信業者を入れるには管理組合での決定が必要となるような場合もあります。もちろん複数の事業者と契約できる場合もありますが、何かの事情で使いたい通信会社が決まっている場合等は、必ず事前に確認することをお勧めします。。

また、物件によっては回線の開通工事を借主で行う必要がある場合もあります(光回線を引いていない戸建の場合など)が、近時はこれらの費用は大きくはありません。また、現在は多くのエリアがサービス提供エリアとなっているので、ほとんどの場合問題にはならないと思いますが、気になるようであれば事前にその物件がサービス提供対象であるかどうかを調べておくとよいと思います

(参考)

NTT西日本・フレッツ光のページ

(ページ左上の「まずはエリアの確認」から調べられます。)

コミュファ光のページ

(ページ右側の「サービスエリアチェック」から調べられます。)

台所の広さやコンロの口数

ファミリーで住む場合や、一人暮らしでも自炊をされることが多いという方の場合、台所は便利・不便を多く感じる場所の一つです。

キッチンの広さやコンロ1口なのか2口以上なのかによって、大きな違いを感じる方もいらっしゃいます。

逆にお湯を沸かす程度しか使わない、という方であればキッチンは大幅に妥協しても構わないと思います。

まさにライフスタイルによって、こだわり方に大きな違いが出る部分です。

防災

近時、住まい選びについて、防災を意識する方が非常に多くなっているのはご承知の通りです。これは不動産購入にあたってはもちろん、賃貸住宅選びについても以前に比べると意識が高くなっているように思います。

建物の構造については、賃貸借契約締結に先立って行われる「重要事項説明」の際に必ず説明が行われますが、その内容はあまり詳細なものではないのが現実です。構造・築年数から一定の判断は可能ですが、どうしても気になるようなら物件見学の際に、不動産屋さんと話してみても良いと思います。

物件の立地については、各自治体が発行しているハザードマップなどを確認するのが基本的で簡単な方法です。

参考:防災マップのページ(名古屋市のホームページ)

地震マップ、洪水・内水ハザードマップ、避難所マップなどが見られます。

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物件選びの条件は、挙げればまだまだありますが、冒頭にも書いた通り、予算を限定しその中で希望条件の優先順位を決めて、絶対に妥協しないもの、できれば妥協したくないもの、妥協しても良いもの、全くこだわらないもの、に分けておくとミスマッチを防ぎやすいのではないかと思います。

賃貸物件はそれぞれ個性的なもの。そこに住む人もそれぞれが違う個性ある人間です。万人にとって最高なものはないかも知れませんが、「私」にとっての快適な暮らしを見つけることは不可能ではありません。

ご自身で現実的な希望条件の優先順位をはっきりさせておくことが、快適な暮らしをゲットする助けになると思います。

希望条件を書きだしてみましょう

頭の中だけで整理していると、優先順位をつけることも、また実際のお部屋探しの時にその順位を憶えておくことも、意外と難しいものです。

簡単なことでも、紙に書き出して見ると、色々とメリットがあります。

不動産会社を訪問する時に、(あくまでも自分用として)メモを持っていってもいいですね。

思ったより長くなっちゃいました。

覚王山ハウスでは、出来る限りお客様のご希望をお聞きし、ミスマッチを防ぎ、お客様にぴったりのお部屋へのご入居をお手伝いしたいと考えています。ご希望条件の優先順位についてちょっと悩むなあ、とお考えの場合もご相談下さい。物件探しだけではなく、お客様の生活スタイルを踏まえた上での住まい選びの条件設定までご相談させて頂きます。「買うならともかく賃貸だからなあ…」とお考えの方、そんなことはありません。賃貸でも居住期間に支払う金銭を考えれば、「高い買い物」です。遠慮なくご相談下さい。

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